広島市安佐北区可部町の福王寺山にある、歴史ある寺院と自然散策を一緒に楽しめるスポットです。
広島市が安佐北区の里山の一つとして紹介しており、四季を通じてハイキングを楽しめる場所でもあります。
正式には「金亀山 福王寺」といい、弘法大師空海とのゆかりや、金色の亀が登場する「金亀池」の伝説でも知られています。
また、福王寺がある福王寺山は標高496.2m。
この記事では、福王寺の基本情報から歴史、境内の見どころ、金亀池の伝説、自然の魅力、アクセスまで、初めて訪れる方にも分かりやすく紹介します。
境内には、仁王門、金堂、阿弥陀堂、大師堂、熊野三社権現、金亀池、燈明杉など、長い年月を感じられる見どころが点在しています。
2025年には福王寺仁王門と福王寺熊野権現社が広島市指定重要有形文化財に指定され、歴史的価値も改めて注目されています。
| 項目 | 基本情報 |
|---|---|
| 寺院名 | 金亀山 福王寺 |
| 所在地 | 広島市安佐北区可部町綾ケ谷251 |
| 宗派 | 真言宗 |
| 本尊 | 不動明王 |
| 関連する山 | 福王寺山 |
| 標高 | 福王寺山 496.2m |
| 主な見どころ | 仁王門、金堂、阿弥陀堂、大師堂、金亀池、燈明杉など |
| 楽しみ方 | 参拝、歴史散策、自然散策、ハイキングなど |
| 駐車場 | あり(専用駐車場は5~6台程度) |
| 駐車場の利用しやすさ | 駐車場までは車で行けるが、山道を通るため運転には注意 |
| 駐車後 | 駐車場から境内までは徒歩で移動。約10~15分が目安 |
福王寺の公式サイトでは、寺院名を「金亀山 福王寺」としています。所在地は広島市安佐北区可部町綾ケ谷251です。
福王寺とは?金亀山にある歴史ある寺院

福王寺は、広島市安佐北区可部町の福王寺山に位置する真言宗の寺院です。
広島市教育委員会の資料では、福王寺は福王寺山の山頂に所在する真言宗の古刹で、弘法大師空海による開寺と伝えられていると説明されています。
山の中にあるため、一般的な市街地の寺院とは異なり、参拝と同時に自然を感じられるのが特徴です。
境内へ進むと、仁王門や石段、堂宇などが現れ、山の静けさの中に寺院ならではの荘厳な雰囲気が広がります。
「お寺を訪れる」という目的だけでなく、山歩きや自然散策と組み合わせて楽しめる点も福王寺ならではの魅力といえるでしょう。
福王寺と弘法大師空海のゆかり
福王寺を知るうえで欠かせない人物が、弘法大師空海です。
福王寺公式サイトによると、天長年間(824~833年)に弘法大師が福王寺山に登った際、不動明王の姿を思わせる一本の大木を見つけたことが、金堂の由来として伝えられています。
大師はその木に不動明王の姿を刻んだとされ、現在の金堂にも本尊として不動明王が祀られています。
境内には、弘法大師とのつながりを感じられる「大師堂」もあります。
1708年に再建された総檜造りの建物で、堂内には弘法大師御真影が祀られています。
福王寺を訪れた際には、金堂だけでなく大師堂にも足を運ぶことで、長く受け継がれてきた信仰に触れられるでしょう。
下記は福王寺公式サイトです。
参考にしてみてください。
金亀池に伝わる「金色の亀」の伝説
福王寺の山号「金亀山」の由来を知るうえで、ぜひ立ち寄りたいのが境内にある「金亀池」です。
福王寺公式サイトには、弘法大師が全国を巡錫していた際、高い山から光り輝くものを見つけ、その光を目指して登ったところ、山頂近くに池があったという伝説が紹介されています。
大師が池の水面を眺めていると、水中から金色の亀が現れ、大師の足元まで来て一礼したと伝えられています。
この出来事が三度繰り返されたことから、大師は池を「金亀池」と名付けたとされます。
池の中央付近には弁天島があり、弁財天が祀られています。
福王寺の建物や文化財を巡るだけでなく、金亀池の景色を眺めながら過ごす時間も、参拝の楽しみの一つです。
福王寺の見どころ

福王寺の境内には、歴史を伝える建物や文化財、自然を感じられる場所が点在しています。
初めて訪れる方は、代表的な見どころを押さえてから境内を巡ると、より楽しみやすいでしょう。
仁王門
福王寺を訪れてまず目に入る建物の一つが仁王門です。
門の両側には金剛力士像が安置されています。
福王寺公式サイトでは安土桃山時代の建築とされ、現存する福王寺の建物の中で最も古いものとして紹介されています。
一方、広島市教育委員会の文化財調査では、推定建築年代を江戸時代中期としています。
2025年3月27日には、広島市指定重要有形文化財に指定されました。
年代については資料によって見解が異なりますが、いずれにしても福王寺の長い歴史を今に伝える貴重な建築物です。
金堂
福王寺の中心的な建物として知られているのが金堂です。
現在の金堂は、1977年に落雷による火災で旧金堂が焼失した後、1981年に再建されました。
福王寺公式サイトによると、再建には福王寺山のヒノキ80本余りが使用されています。
堂内には、高さ3.4mの不動明王坐像が安置されています。
大きな不動明王を実際に目にすることで、福王寺ならではの荘厳な雰囲気を感じられるでしょう。
大師堂・御影堂
弘法大師空海とのゆかりを感じたい方は、大師堂にも注目してみてください。
1708年に再建された総檜造りの建物で、弘法大師御真影が祀られています。
毎年春に行われる大祭では、御開帳も行われています。
金堂とあわせて訪れると、福王寺と弘法大師のつながりをより深く知ることができます。
熊野三社権現
福王寺の境内には、鎮守として熊野三社権現が祀られています。
現在の社殿は1707年に再建されたもので、2025年には「福王寺熊野権現社」として広島市指定重要有形文化財に指定されました。
寺院の境内に熊野権現を祀る社があることも、福王寺の歴史的な特徴の一つです。
境内を歩く際には、建物だけでなく、この社にも目を向けてみてください。
金亀池
福王寺の山号「金亀山」にもつながる金亀池は、境内でも印象的な場所です。
弘法大師と金色の亀にまつわる伝説が残されており、池の中央付近には弁財天を祀る弁天島があります。
歴史ある建物を巡ったあと、池の周辺で景色を眺めながらゆっくり過ごすのもおすすめです。
燈明杉
福王寺の自然を象徴する存在の一つが「燈明杉」です。
仁王門を通り、53段の石段を上った先にあり、高さは37mとされています。
福王寺公式サイトによると、かつてこの地域で疫病が流行した際、住民が杉に燈明をあげて祈願したところ疫病がおさまったことから、「燈明杉」として崇められるようになったと伝えられています。
歴史を重ねた大木と寺院の建物が調和する景観も、山中にある福王寺ならではの魅力です。
福王寺は自然を楽しめる寺院でもある

福王寺の魅力は、歴史的な建物や文化財だけではありません。
福王寺山は標高496.2mあり、広島市によると複数のハイキングコースが整備され、四季を通して山歩きを楽しめる場所として紹介されています。
新緑や紅葉の季節には、季節ならではの美しい景色を楽しめるのもポイントです。
また、福王寺公式サイトでは、6月から7月ごろに本堂正面の池でモリアオガエルが見られることも紹介されています。
季節によって楽しめる景色や生き物が変わるため、訪れる時期によって異なる魅力を発見できるでしょう。
参拝とあわせて自然の中を歩き、福王寺山ならではの空気を感じてみるのもおすすめです。
福王寺では年間を通して行事も開催

福王寺では、年間を通してさまざまな行事が行われています。
福王寺公式サイトによると、毎月28日には本尊・不動明王の護摩祈祷祭を開催。
さらに、1月の初祈願・初護摩、2月の星供養、4月の福王寺大祭、10月の福王寺音楽祭など、季節ごとに行事が予定されています。
特に4月の福王寺大祭では、柴燈護摩や火渡り、諸堂御法楽、不動明王千体仏祈祷、八十八か所お砂踏みなどが行われます。
普段の参拝とは異なる、福王寺の信仰や文化に触れられる機会です。
行事の日程や内容は変更される場合があります。
参加を予定している方は、訪問前に福王寺公式サイトで最新情報を確認しておきましょう。
福王寺へのアクセス・駐車場

福王寺へは、公共交通機関と車のどちらでもアクセスできます。
山の中にある寺院のため、訪れる際は移動方法や服装などをあらかじめ確認しておくと安心です。
公共交通機関で訪れる場合
JR可部線「可部駅」から広島交通バス(勝木方面行き)に乗車し約10分、「福王寺口」で下車。
広島バスセンターから勝木方面行きのバスに乗車し約45分、「福王寺口」で下車。
※「福王寺口」バス停から山頂の境内までは徒歩で約60〜90分かかります。
バス停から国道54号方面へ進むと、福王寺山側に「大本山福王寺」の石標と自然歩道の案内があります。
案内を目印に進むと、福王寺方面へ向かうことができます。
車で訪れる場合
ルート概要
1. 市街地から「登山道への入り口」まで(分かりやすいエリア)
まずは国道54号線(可部バイパス)や国道191号線を利用して、可部・亀山エリアを目指します。
- 目印の交差点: 国道191号線沿いにある「福王寺団地入口」交差点がスタート地点になります。
- ここを曲がり、住宅地や団地(亀山地区)の中を道なりに進んでいきます。
2. 団地内から「福王寺自動車道」の起点(少し迷いやすいエリア)
団地(住宅地)の中を登っていくと、本格的な山道に入る手前に分岐があります。
目印: 分岐点には「左 自動車道」「右 自然歩道(徒歩用)」といった案内看板が設置されています。
進み方: 必ず看板の指示に従い、車が通れる「左の自動車道(舗装路)」へ進んでください。
右の自然歩道に迷い込むと、車では進めなくなります。
山道への進入: 住宅地や団地の間を抜ける舗装された自動車道(福王寺自動車道)に入り、山頂方向へ進みます。
途中の分岐では「左・自動車道」などの案内板に従って進んでください。
注意点: 途中から道幅が狭くなり、車同士の離合(すれ違い)が困難な箇所や急カーブが続きます。
対向車に十分注意して、スピードを控えて慎重に運転してください。
福王寺参詣者用駐車場: 寺院(境内)のすぐ下、車で登れる終点付近に数台(約5〜6台)ほど駐車できるスペースがあります。
広島市では、福王寺山を小さな子ども連れでも訪れやすい山として紹介しています。
家族でのお出かけ先としても検討しやすいでしょう。
車で訪問することをおすすめします。
公共交通機関の場合はバス停から境内まで徒歩で時間がかかるため、体力に不安がある方や短時間で参拝したい方は車での訪問も検討するとよいでしょう。
訪れる際は服装にも注意
福王寺は山の中に位置しているため、一般的な市街地の観光スポットとは環境が異なります。
特に自然歩道などを歩く場合は、天候や季節の状況を確認したうえで、歩きやすい靴や動きやすい服装を選ぶことが大切です。
車で近くまで行けるとはいえ、周辺には山道もあります。
無理のないペースで、自然を楽しみながら福王寺を訪れてみてください。
福王寺を訪れるなら知っておきたいポイント
福王寺は山の中にある寺院なので、参拝と自然散策を一緒に楽しむ心構えが大切です。
特にハイキングをする場合は、自分の体力に合ったコースを選び、天候が悪いときには無理をしないようにしてください。
また、山では季節によって足元の状態や野生動物への注意点も変わります。
広島市も里山歩きについて、安全に行動することや必要な装備を準備するよう案内しています。
境内では、参拝者としてのマナーを守り、建物や文化財、自然環境を大切にしながら見学しましょう。
福王寺はどんな人におすすめ?

福王寺は、さまざまな目的で訪れられる場所です。
寺社巡りが好きな人
金堂や大師堂、熊野三社権現など、複数の見どころを巡りながら参拝できます。
歴史や文化財に興味がある人
仁王門や熊野権現社が広島市指定重要有形文化財となっており、歴史的な建物を実際に見られるのが魅力です。
自然の中で過ごしたい人
福王寺山の豊かな自然に囲まれているため、境内散策と山歩きを組み合わせられます。
金亀伝説に興味がある人
金亀池に伝わる金色の亀の物語を知ったうえで現地を訪れると、福王寺をより深く楽しめるでしょう。
福王寺についてよくある質問

福王寺はどこにありますか?
福王寺は広島市安佐北区可部町綾ケ谷251にあります。
福王寺山の自然に囲まれた場所に位置しています。
福王寺の宗派は何ですか?
福王寺は真言宗の寺院です。
公式サイトでは「別格本山」と案内されています。
福王寺の本尊は何ですか?
本尊は不動明王です。
金堂には高さ3.4mの不動明王坐像が安置されています。
福王寺と金亀山にはどんな関係がありますか?
「金亀山」は福王寺の山号です。
福王寺境内にある金亀池には金色の亀にまつわる伝説が残されており、福王寺を知るうえで重要な由来の一つとなっています。
福王寺山の標高は?
福王寺山の標高は496.2mです。
広島市は複数のハイキングコースがあり、四季を通して楽しめる里山として紹介しています。
福王寺には駐車場がありますか?
福王寺には参詣者用の駐車スペースがあります。
記事内では、駐車できる台数は5〜6台程度としています。
駐車場から境内までは徒歩10〜15分ほどかかるため、歩きやすい靴で訪れると安心です。
福王寺ではどんな行事がありますか?
毎月28日の不動明王護摩祈祷祭のほか、初祈願、星供養、4月の福王寺大祭、音楽祭などが案内されています。
開催日時や内容は変更される場合があるため、訪問前に公式情報を確認してください。
福王寺はハイキングもできますか?
福王寺がある福王寺山は、広島市によると複数のコースがあり、四季を通じてハイキングを楽しめます。
新緑や紅葉の時期は特に訪れる人が多いとされています。
まとめ|歴史と自然を一緒に楽しめる福王寺へ

福王寺は、広島市安佐北区可部町の福王寺山にある歴史ある寺院です。
弘法大師空海とのゆかりを伝える金堂や大師堂、歴史的な仁王門、熊野三社権現、金色の亀の伝説が残る金亀池、そして大きな燈明杉など、境内には多くの見どころがあります。
さらに、福王寺山は四季折々の自然を楽しめる里山でもあり、参拝だけでなくハイキングや自然散策を目的に訪れることもできます。
2025年には仁王門と熊野権現社が広島市指定重要有形文化財に指定され、福王寺が持つ歴史的・文化的な価値にも改めて注目が集まっています。
「歴史ある寺院を訪ねたい」「自然の中を歩きたい」「安佐北区の文化に触れてみたい」という方は、福王寺を訪れてみてはいかがでしょうか。